反張膝と装具
脳卒中・片麻痺の方の中には、反張膝(はんちょうひざ)で困っている方もいるのではないでしょうか⁈
反張膝とは・・・膝が過伸展(逆に曲がっている)の状態のことです。
今回は筋の緊張が高まることで起こる反張膝と装具について説明したいと思います。
歩行
健常者の歩行
- 踵から接地してから足裏全体が接地
- 腿が前方に動く
- 逆の脚が前に出ると同時にさらに前方に動く
- 逆の脚が接地
…片麻痺歩行(反張膝)の前に、尖足(せんそく)について・・・
ふくらはぎ(下腿三頭筋)やアキレス腱の柔軟性が失われ縮むことにより、つま先立ちのように足首が伸びた変形。(同時に内反変形も呈することが多いが、今回は省略します。)
この尖足は、反張膝になる要因になってしまいます。その理由はこれから説明します。
片麻痺歩行(反張膝)
- つま先・又は足裏全体で接地
- 前に進みたいが、尖足の影響で脚が前に出ない
- 膝が逆に曲がるような力が加わり反張膝になる
- 歩幅を合わせようと健側を前に出すと膝への負担が大きくなる
装具で反張膝を改善させるには・・・
膝の動きを制限する装具を使用したり、長下肢装具にしたりと改善策はいくつかありますが、今回は「短下肢装具に補高を付ける」といった改善策について説明します。
補高とは、踵の下に高さを補うものを付けることを言います。
補高を付けることで、脚が前へ出るようになり反張膝を改善できるのです。
もちろん効果や補高する高さなどは個人差があります。
また、補高することで健側(良い方の脚)が短く感じてしまう・靴が履けなくなるなどのデメリットも出てきてしまいます。
反張膝でお悩みの方は装具からのアプローチもご検討いただけると良いかもしれませんね!
その際は、お近くの義肢装具士にご相談ください。
PO-Linksでもご相談を受け付けますのでお気軽にご連絡ください。